ロシア副首相が辞任か? IOCの圧力、恨みがどこへ返るのか(2017年12月)平成29年

 ロシア連邦副首相ヴィタリー・ムトコ閣下が辞任を決めたようにとれる報道が出ています。
 この人はスポーツ関係の人で、「おまえはオリンピック関連の場所に二度とくんな!」とIOCがいってきたためですが、表向きの政府関係者の反応はともかく、ロシアの政治家は屈辱で怒りに打ち震えているでしょう。
 大統領選挙直前に副首相を辞任させにかかってきたIOC、この内政干渉にロシアがとれる措置があるのかないのかわかりませんが、ないかなあ。
 なんとか中国を怒らせずに五輪をつぶす方法を考えているでしょうが、うーん、北朝鮮にミサイル撃たせる?
 中国外務省がプーチンの立候補を支持するようなコメントを出したようですが、中国がプーチンを守ると表明しないと自己防衛のためにプーチンがなにをやらかすかわからないのか、あるいは五輪をつぶさない程度なら暴れていいよということなのか。

 ともあれ、一連のプーチン大統領の行動の原因のひとつが、1990年代のユーゴスラビア関連の戦争でロシアが徹底的にクソザコナメクジあつかいされたことにあることを思えば、15年後には今回の件が原因で戦争が起こっていてもおかしくありません。
 スポーツは政治スポーツは戦争スポーツは世界大戦。剣呑剣呑。

「冬季五輪」から「冷戦五輪」へ。またはグリゴリー・ロドチェンコフの暗殺される日(2017年12月)平成29年

 ドーピング問題によってロシアがオリンピックから締め出されることになりました。まだ一部選手がたわけた名前のチームで出場する可能性はありますが……。

 そして、これを受けて、ロシアの政治家はこの措置を批判。ゴルバチョフもコメントしてました。

 意見の相違はあれどロシアの政治家たちの思惑は「ともあれロドチェンコフは死ぬべきである」で一致しているはずで、アメリカで証人保護プログラムを受けている彼の暗殺が決定されているでしょう。

 証人保護プログラムといわれても、名探偵コナンでしか知らない身には、ロシアの諜報網と対峙できるものなのか判断できないのですが、しかし2018年3月(だったっけ?)に大統領選挙をひかえているプーチン大統領が、このままなにもせずにIOCに屈服することはありえません

 以下、ロシアがロドチェンコフを殺せるとして、いつ殺すか、という物騒な話ですが、

  • とりあえず選手は参加させておいて、ほとぼりがさめてから暗殺する。
  • 完全ボイコットし、開会前か開会式あたりに死体が転がり出るようにして、IOCにイヤガラセをする。

 ──という、おおざっぱにいえばこの二つのケースが考えられます。

 前者は、プーチン敗北の印象を薄れさせるにはインパクトが弱いのと、五輪後大統領選挙前に殺すとただのいいわけのやつあたりにしか見えないのが難点です。
 後者は、五輪自体の価値を下げるはめになり、メダルをたくさんとるはずの中国が怒る可能性があるという根本的な問題があります。現在、中国と本格的に争うのはロシアには不可能です。

 となると、タイムラインとしては、

  • しょうがないので選手だけ出す。
  • オリンピックとなにも関係ない方向で騒動を起こしてロシアの力を見せる
  • 大統領選挙で(インチキでもなんでもして)当選する。
  • オリンピックが終わってからだいぶたって暗殺する。

 が考えられます。
 オリンピックと関係ない騒動といえば、戦争か核実験くらいしか思いつきませんが、ほかを選ぶかもしれません。

 ちなみに、ロドチェンコフの死体が転がり出たときのトランプ大統領の反応は、「FBIは役立たずだ! フェイクポリスめ!」とかそんなんだと思います。

ロシアのラヴロフ外相「トランプはオバマと一緒」(2017年12月)平成29年

 ロシア連邦外務大臣セルゲイ・ヴィクトロヴィチ・ラヴロフ閣下(ラブロフ外相:His Excellency Mr Sergey Viktorovich Lavrov)が、そんなようなことをコメントしたそうです。

 「一緒にするな!」と二人ともいいそうですが。

 最近のアメリカとロシアの対立は、北朝鮮の水爆より危険だと思います。
 誰も沈静化させようとしないのが、こう……中国はたぶん「どっちもうちの仕事じゃねーよ!」と思ってるんでしょうが、ほかにどこがやるのかと。

ムガベ大統領辞任(2017年11月)平成29年

 ロバート・ムガベ大統領(Robert Mugabe)が辞任ということです。軍や対立にまわった政治家たちの圧力に負けた事実上の強制でしょう。

 またひとりアフリカの変人政治家が消え、またひとつ暗黒大陸から闇が消えましたが、このまま普通のどうでもいい国になるのなら、日本でジンバブエのニュースが報道されることもなくなるでしょう。

 さて、アメリカ国務省のヘザー・ナウアートHeather Nauert)報道官は、記者会見で記者から「クーデターと考えているか?」みたいなことを聞かれ、ごまかしました。クーデターだとすると非難して制裁を加えないといけないのでごまかしました。

 クーデターだの革命だの自発的な辞任だのなんだのは、結局ラベルを貼る側が決める問題なので、好きにすりゃええやん占い師どもよ、好きにすりゃええやん戦争屋どもよ、というところですが、それはさておき、今回の件について中国の事前許可がジンバブエ軍に対してあったのかどうかという陰謀論の問題が。
 もしあるとすれば、ムガベ辞任を歓迎している人々=中国の利権を歓迎する人々で、結局みな中国の下僕化している現在の状況を示しているのか、と思ったりもしますが、でもジンバブエごときってそんなに中国(中国経済)に重要なんですかね??

カタルーニャ危機が示す根本的な変容(2017年11月)平成29年

 ものすごくザックリいってしまえば、冷戦終結後、北米と西欧は自らを「自由と民主主義と人権の認定者」として自認してきたフシがある。

 1990年代のユーゴスラヴィア内戦。ドイツの雑な対応で大変混乱したが、コソボ独立に対してはスペインの反対にもかかわらずこの独立を承認した。そして、スペインの予想通り、こんにちの事態とあいなったわけである。

 コソボが独立を「許された」のになぜカタルーニャはダメなのか?
 それはスペインが、いまや、民主主義国家しか加盟の許されないEU=「自由と民主主義と人権の認定者」の一員であり、スペインの憲法や法律を守らないものは反・民主主義的な存在に決まっているからである。
 EUも、「EUの根本は法治」と法を守ることを要求している。なぜならEUは民主主義的な国の集合体であり、それらの国の法治=民主主義なのだ。

 カタルーニャの独立を認める立場として、現地にいる人たちの意見や歴史的に他と違うことが挙げられている。
 現地にいる人たちには移民系が最大で4割・イスラム教徒が7%との調査もあり、今後2030年までに「人種構成」がガラリと変わる可能性がある。今の時点の人々の意見だけで決めてよいものなのだろうか。
 歴史的なことを言い出したらスペイン国内だけでもバスクのみならずアラゴン、レオン、カスティリャ、ガリシアもなにかあれば独立していいという話になる。

 だが、そんなことはどうでもよく、根本はカタルーニャの独立を認めれば、ヨーロッパの法治そのものへの威信の低下を招くことにある。
 ドイツでもメルケル首相が組閣に失敗しつつあるが、再選挙があり仮にCDUと組むバイエルンのCSUが与党になれず、新しい連邦政府が反バイエルン的な政策をおこなった場合、CSUはいつでもドイツ基本法を無視してバイエルン独立を実行できる、となれば、あとはもう芋づる式である。

 国際的にも、21世紀初頭から続く、西欧による対中土下座お金くれ外交にウンザリしている域外の国々の人々も多い。
 ウクライナとロシアの問題で、西欧の連中が放った間抜けな言葉の数々のうち、一番印象に残っているのは、「中国様は、もはやロシアごときと国連安全保障理事会で行動を共にされないだろう」というような趣旨のものだ。
 ロシアをなめてかかるわりには、中国には平身低頭。しかもまったくハズしている。

 イギリスのウィリアム王子がこの前訪日したとき、フランスのAFPは「日本の皇室なんかと違って、オープン」だときゃあきゃあしている日本の女子高生だか女子大生のインタビューの映像を配信した。
 だがウィリアム王子は、(ありていにいってしまえば)金目当てで中国にペコペコしにいくついでに日本にファンサービスしに来ただけである。
 デンマーク女王のマルグレーテ2世も、中国で、あの国が主張するままの日本の悪さの宣伝に使われた(が、デンマークのことなど別に誰も気にしていないので大して気にされなかった)。

 そう、ヨーロッパは王室を使ってまで対中土下座お金くれ外交をしている。
 (余談だがウィリアム王子とマルグレーテ2世は、男系ではともにオルデンブルク家→グリュックスブルク家の系統である)

 これらの状況が全体にわかってしまうと、欧州文化などアホらしくてまともに相手にする気が起きなくなる、といいたいが、残念ながら洗脳は簡単にとけないので、たぶん一定程度以上の年齢の人が西欧崇拝から解放されるのは不可能だろう。

 しかしそのような洗脳の少ない下の世代が増えてきたとき、それはさらなる混乱への幕開けの原因のひとつになるだろう。